Kobe
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STCWをクリアーするだけが教育の目的であってはならない
2010・STCWマニラ改正を転機となせ
おりしも2010年STCW条約マニラ会議において2017年には従来の船員の能力要件に加えて安全に関するマネジメント能力の付加が義務付けられることになった。このことに関しては、おそらく誰もがBRMの研修訓練の実施だけにしか目が及んでいないようだが、日本のように海事先進国においては、この決議を、安全マネジメント以外に、国際的視野から海事問題を見据えることのできるマネジメント能力の涵養という理解にまで発想の範囲をひろげて捉え、そして、これを実践するための先進的な次世代海事教育の構築アイデアを世界に先駆けて発信しなければならないのではないだろうか。
そうでなければ、日本はいつまでたってもIMOにおいて他国の後塵を拝さなければならないことになる。いまこそ日本の海事社会が、世界に先駆けて新しい発想で海事教育先進国を巻き込んだ国際的な教育のあり方を提案し、それを実践するリーダーシップをとることが、IMOにおける日本の実力発揮のチャンスであり責務ではなかろうか。
海事教育先進国である日本が、世界に先駆けて、国際的な海事社会における関係を意識し、国際的に問題を提起し、課題解決に向けて国際的に政策提言できるような立場になるためには、喫緊の課題として、海事に優れたマネジメント感覚とガバナンス能力を有する人材を育成し、そのための世界でもトップレベルの高度な教育を実践する必要がある。
この機会にコリドール構想を紹介し、次世代海事教育の実現を改めて提起したい。
海事教育維新